仏教には六道輪廻という言葉があります。正確には仏教だけではなくヒンドゥー教でも共有される、インドで生まれた普遍的な教えですね。

生命は天道・人道・修羅道・餓鬼道・畜生道・地獄道と六つの世界を生まれ変わり続けるという考え方で、聞いた事のある方も多いのではないかと思います。仏教では悟りを開いて仏と成ることで、この輪廻から解脱することが目的であります。

修羅、餓鬼、畜生、地獄などは字を見ただけで誰しもが避けたいと思うところでしょうが、不思議なことに天という神さまの世界でも解脱するべき内容になります。これは、神さまの世界に生まれた天人という人たちにも寿命はあり、最後は老いや病に苦しみ、次は地獄へ生まれるかもしれないからです。天に生まれて長大な寿命と安楽な環境を得ても、煩悩の根本である生・老・病・死の四苦からは逃れられないということですね。

改めて、自分や大切な人々の行く先を心配せずに生かせて頂き、お念仏の教えがいかに有難いものであるか、お盆を前に今一度考える所存です。

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